TOYOTA GAZOO Racing ル・マン・テストデーで高い信頼性を確認

この記事は5分で読めます

toyota11ル・マン・テストデーで確かな手ごたえを感じたTOYOTA GAZOO Racingが、公式サイトでル・マンに向けての心構えや確認事項を公開しています。以下、公式サイトから引用します。

TOYOTA GAZOO Racingは、5月31日(日)にフランスのル・マン サルト・サーキットで行われたル・マン・テストデーで、24時間レースに向けて非常に有益で建設的なテストを行いました。
公式テストは、6月13~14日に行われる決勝レースを前に、普段は公道として使用されている1周13.629kmのフルコースを走ることの出来る唯一の機会です。TOYOTA GAZOO Racingは2台のTS040 HYBRIDの最終的な調整を行うべく、8時間に及んだテストを無駄なく走り切りました。

昨年のル・マン24時間レースの予選でポールポジションを獲得した中嶋一貴は、第2戦スパ6時間レースで負った怪我から回復し、2014年の世界チャンピオンであるセバスチャン・ブエミとアンソニー・デビッドソンと共にTS040 HYBRID #1号車のステアリングを握りました。中嶋は回復次第ではレースへの参戦が困難になる可能性があったために、リザーブドライバーの小林可夢偉がテストで4周の計時ラップを走り、不測の事態に備えました。

TS040 HYBRID #2号車をシェアするのは、2人のル・マン参戦回数を合わせるとなんと21回にもなるアレックス・ブルツとステファン・サラザンの2人。彼らに、LMP1で初めてサルト・サーキットを走るマイク・コンウェイが加わってテストをこなしました。

この日、チームに与えられた最大の課題は、ル・マン仕様に改良されたロードラッグ・パッケージの性能を確かめることで、そのために幾つものセットアップを試し、タイヤの性能を確認しました。断続的に降り続いた雨のためにコースの状態は歓迎するものではありませんでしたが、ミシュラン・ハイブリッド・インターミディエイトタイヤ及びレインタイヤの性能確認が可能になり、また低グリップのコースにおけるTS040 HYBRIDのセットアップを進めることが出来ました。
午後のセッションは濡れたコースで始まりましたが、途中でコースが乾き、再度雨が来る前にスリックタイヤでの走行も実現出来ました。

2台のTS040 HYBRIDは7人のドライバーが操り、合計173周、2500km超を走破しました。テストの結果は7番手、8番手の順位でしたが、チームは確かな進歩を確認し、6月13日にスタートする第83回ル・マン24時間レースに向けて士気を高めています。TOYOTA GAZOO Racingへの皆様の熱い応援をよろしくお願いいたします。

佐藤俊男 チーム代表

佐藤俊男01ル・マン24時間レースに向けての準備をするために、チームには大変な仕事をしてもらい感謝しています。
今日はコース状況を頻繁に変える天候がテストでの大きな要素となりました。
このような状況下でもクルマやタイヤの状態を確認、性能を引き出せたことは収穫です。
24時間レースでは、必ず今日のような状態が訪れるために、その対処法を確認するという意味でも有益でした。
一方、ドライでの走行が少なかったため、今日の順位から結論付けることは難しいですが、レースに向けて多くのデータを収集出来ました。これを活かしドライでの速さを十分に引き出して行きます。

TS040 HYBRID #1号車:

(アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、小林可夢偉)
午前:8位 3分27秒071 45周
午後:7位 3分25秒321 47周

アンソニー・デビッドソン

アンソニー・デビッドソン01天候変化が激しく難しい日でした。ドライ路面で走ることが出来なかったのは残念でしたが、スリックタイヤでは余り走れなかったでしょう。レースではドライでたっぷりと走りたいです。
ラップタイムを見ると、我々はやることが山ほどありそうで、昨年とは違った状況ですが、謙虚に出来ることをやり遂げたいと思っています。

セバスチャン・ブエミ

セバスチャン・ブエミ01午前中のセッションは変わりやすい天候で、ドライ、ウエット、酷い雨、実に色々な状況を体験出来ました。
我々の今日の仕事はデータを収集することでした。今日はテストデーであり、我々に大切なのは決勝レースで可能な限りの走りをすることです。

 

中嶋一貴

中嶋一貴01またTS040 HYBRIDの運転席に戻って来ることが出来て最高の気分です。事故の後の怪我はもう完治し、問題は全くありません。
アクシデント後初めてのドライブでしたが、以前と同じレベルで走ることが出来たことに満足しています。
午後のセッションは不安定な天候のために手を焼きましたが、天候が回復して来たところでタイヤ交換のタイミングを確認することが出来て大きな収穫になりました。スリックタイヤは少々の濡れにも十分な性能を発揮してくれました。
また、午後のドライなコースでは、昨年ポールポジションを獲得した時と同じ確実な感覚を掴むことが出来ました。

小林可夢偉

小林可夢偉01ル・マンのコースで初めてLMP1カーを運転しましたが、最高ですね。天候の変化が激しかったですが、
私はドライな路面を走ることが出来て良かったです。このコースにおけるLMP1の実力は私の想像を遙かに超えていました。
以前私がル・マンを走ったのはGTカーで、その時は後ろからプロトタイプが襲いかかって来るので、ミラーばかり見ていました。
今日はその反対でGTカーを抜いたのですが、ル・マンで速く走るには遅いクルマをいかに上手く抜き去るかが重要な要素で、その経験が出来ました。

TS040 HYBRID #2号車:

(アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
午前:7位 3分26秒929 42周
午後:8位 3分30秒334 39周

アレックス・ブルツ

アレックス・ブルツ01私はドライを数ラップしただけですが、2台のTS040 HYBRIDでタイヤテストを共有し、パフォーマンスのデータと、ドライ、ハイブリッド・インターミディエイト、ウエットタイヤ相互の交換タイミングのデータを収集しました。
目まぐるしく変化するル・マンの天候のもとでは、得られるものはそれほど多くは望めませんが、今はレースウィークに焦点を絞り、ベストを尽くせるよう準備します。

ステファン・サラザン

ステファン・サラザン01終日刻々と天気が変わるため、全てのタイヤスペックを試せた興味深い一日でした。私達は、TS040 HYBRIDの多くの特性を改善しましたが、ラップタイムで足りないところがある以上、まだ改良の余地を見つけなければなりません。
まだ1週間あるので、パッケージの最適解を見つけられると思います。ル・マンはとても長く、複雑なレースであることも分かっていますから、そこへの挑戦は、速く信頼性の高いものでなければいけません。レースウィークではどうなるか、見ものです。

マイク・コンウェイ

マイク・コンウェイ01今日の天候は大荒れでした。すべてのコーナーが異なった状況で、乾いていると思ったら次のコーナーは濡れていて、とにかくトリッキーでした。私がこのコースをLMP1で走ったのは今日が初めてです。2年前にLMP2で走った時の記憶が甦り、周回ごとに慣れて行きました。LMP2と走行ラインは同じですが、コーナーへのアプローチは非常に短時間で減速距離も短いです。
LMP2カーを抜く度に、「あれは2年前の自分だ」と考えました。でも、LMP1がどれだけ速く抜いていったかはすっかり忘れてしまっていました。

メディア向け”ミート・ザ・チーム”を6月10日(水)午前11時~12時、6月11日(木)午後4時半~5時、
パドック内のトヨタ・チームテントで行います。恒例の記者会見は6月12日(金)正午からParc du Raccordement の
トヨタ・ホスピタリティで行います。メディア関係者は是非ご参加下さい。

[ 追記 ]
ル・マン24時間レースの主催者であるACO(西部自動車クラブ)は、5月31日、木下美明前トヨタ・レーシングチーム代表に「スピリット・オブ・ル・マントロフィー」を授与し、「耐久レース・エリート」の名簿(*注)にその名を加えることを発表しました。 木下前チーム代表のル・マンとの付き合いは、TS010の担当エンジニアであった1990年代にまで遡ります。
また最近では、2012年にトヨタがル・マン復帰を果たしたことをきっかけとして日本の自動車メーカーのWEC参戦復帰が始まりましたが、トヨタのチーム代表として尽力し、2014年にマニュファクチャラー、ドライバー両WEC年間チャンピオンを獲得するまでに至りました。トヨタモータースポーツへの多大なる貢献と、ル・マンスピリットトロフィー受賞を称えつつ、今後は佐藤俊男(現TMG社長)が、チーム代表の任を引き継いでいきます。

佐藤俊男、チーム代表

佐藤俊男01今日こうして我々は、第83回ル・マン24時間レースの準備を進めていますが、木下前チーム代表の努力無しに、ここにはいなかったろうと思います。彼の耐久レースに対する情熱、特にル・マンに対する想いには、常々感銘を受けていました。今回の栄誉は、まさにそれにふさわしいもので、このような栄誉をくださったACOに感謝します。チームの誰もが、彼を心から祝福し、レースウィークにここル・マンでまた会えることを楽しみにしています。

(*注) この名簿には、ウォルフガング・ウルリッヒ博士(アウディチーム代表)や、フランスを代表するスポーツカーレースドライバーであるジェラルド・ラルース氏、アンリ・ペスカロロ氏も含まれています。ル・マン24時間レースの精神の象徴となる参戦者に与えられるもので、2001年から続いています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

2015年度

スーパーGT第2戦富士 決勝レースはMOTUL AUTECH GT-Rが完勝! フォーミュラE 開幕戦 決勝/セバスチャン・ブエミ圧勝 WEC第2戦スパ決勝は7号車アウディが2連勝 「グランツーリスモ6」が“アイルトン・セナ・トリビュート”を無料公開 F1バーレーンGP決勝レース ハミルトンがポール・トゥ・ウィン! インディカー第3戦 決勝はシボレー勢の圧勝 フォーミュラE 第6戦 ネルソン・ピケJr.が優勝 フォーミュラE 第7戦 モナコ決勝/ブエミ ポール・トゥ・ウイン インディ第5戦決勝レース/ウィル・パワーがポールtoウイン F1スペインGP 決勝/ニコ・ロズベルグが今季初ポール・トゥ・ウィン WTCCニュル決勝レースはシトロエンが連勝 ニュル24時間/僅差でアウディ連覇 フォーミュラE第8戦ベルリン/ルーカス・ディ・グラッシが今季2勝目 スーパーフォーミュラ岡山/石浦宏明ポールトゥウィン F1モナコGP 決勝レース/ニコ・ロズベルク優勝 インディ500/モントーヤ選手が15年振りの勝利 世界ラリークロス第4戦/ソルベルグが今季2勝目 インディカー第7戦デトロイト決勝/ムニョス選手が初勝利 ユーロカップ・フォーミュラ・ルノー2.0/笹原右京、初優勝! 佐藤琢磨今季初表彰台/インディカー第8戦デトロイト決勝 フォーミュラEモスクワ決勝/ピケJr.完勝 F1カナダGP決勝/ハミルトン逆襲のポール・トゥ・ウィン WTCCロシア、ホンダのモンテイロが2年振りの勝利 ル・マン24時間レース/ポルシェ勢圧勝1・2フィニッシュ インディ第10戦トロント決勝/ニューガーデン今季2勝目 スーパーGTタイ決勝/GT500クラスS Road MOLA GT-Rが昨年の雪辱V F1 オーストリアGP 決勝/またもやメルセデス1・2フィニッシュ フォーミュラE第10戦決勝/ブエミがポール・トゥ・ウイン インディ第11戦フォンタナ決勝/グラハム・レイホール優勝 フォーミュラEロンドン決勝/サム・バード優勝ピケJr.初代王者 F1イギリスGP 決勝/ハミルトン逆転母国V インディカー第12戦決勝レース/セバスチャン・ブルデー優勝 スーパーフォーミュラ富士 決勝レース/オリベイラ優勝 一貴2位 インディカー第13戦 アイオワ決勝/ハンター-レイが今季初優勝 F1ハンガリーGP決勝/ベッテルが今季2勝目ビアンキに捧ぐ インディカー第14戦オハイオ 決勝/レイホール地元で今季2勝目 スーパーGT富士決勝/D'station ADVAN GT-R大逆転 F1ベルギーGP決勝/メルセデス1-2フィニッシュ インディ ポコノ戦決勝/ハンター-レイ勝利 スーパーフォーミュラもてぎ決勝/石浦ポール・トゥ・ウイン スーパーGT鈴鹿1000km決勝/PETRONASが今季初V WECニュル/ポルシェ圧勝ウェーバー初優勝 インディ最終戦決勝/ディクソンが逆転で王者獲得 F1イタリアGPの決勝/ルイス独走V、ベッテル2位、ロズベルク出火 スーパーフォーミュラ オートポリス/中嶋一貴初勝利 WEC第5戦オースティン決勝/ポルシェ919が2連勝 スーパーGT SUGO/GT500 大波乱でRAYBRIG NSXが今季初勝利 F1 シンガポールGP決勝/跳ね馬ベッテルがポール・トゥ・ウイン F1日本GP決勝/メルセデス1・2フィニッシュ WEC第6戦富士決勝/ポルシェの逆転で1-2獲得 F1ロシアGP決勝/ルイス・ハミルトン圧勝 スーパーフォーミュラ第6戦SUGO/ロッテラーがポール・トゥ・ウイン F1アメリカGP 決勝/ルイス・ハミルトン今季10勝目 スーパーGTオートポリス決勝/GT500クラスはMOTUL AUTECH GT-Rの勝利 スーパーGTオートポリス決勝/GT300クラスはB-MAX NDDP GT-Rの勝利 F1第メキシコGP決勝/ロズベルグポール・トゥ・ウインで完勝 WEC上海決勝/ポルシェ4連勝 フォーミュラEプトラジャヤePrix決勝/ディ・グラッシ優勝 スーパーGT もてぎ決勝/GT500はKeePer TOM'S RC Fがポール・トゥ・ウイン スーパーGT もてぎ決勝/GT300はTOYOTA PRIUS apr GTがポール・トゥ・ウイン F1第ブラジルGP決勝/ロズベルグ ポール・トゥ・ウイン WEC最終戦バーレーン決勝/18号車ポルシェ優勝 F1最終戦アブダビGP決勝/ロズベルグがポール・トゥ・ウイン

カテゴリー

アーカイブ