WEC最終戦バーレーン決勝/18号車ポルシェ優勝

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バーレーン決勝 優勝した18号車ポルシェ919ハイブリッド2FIA世界耐久選手権(WEC)最終戦バーレーン6時間レースの決勝が行われ、18号車ポルシェ919ハイブリッドが199周を走り切って優勝を果たしました。2位には7号車アウディR18 e-トロン・クアトロ、3位にはこのレースでレーシングドライバーからの引退を表明しているアレクサンダー・ブルツ擁する2号車トヨタTS040ハイブリッドが入っています。

2015年のドライバーズタイトルを獲得した 17号車ポルシェ919ハイブリッドのティモ・ベルンハルト/マーク・ウェーバー/ブレンダン・ハートレー

2015年のドライバーズタイトルを獲得した
17号車ポルシェ919ハイブリッドのティモ・ベルンハルト/マーク・ウェーバー/ブレンダン・ハートレー

この結果、5位でフィニッシュした17号車ポルシェ919ハイブリッドのティモ・ベルンハルト、ブレンダン・ハートレー、マーク・ウェーバーがドライバーズタイトルを決めました。

LMP2クラスは26号車G-ドライブ・レーシングが、アンカーを努めたサム・バードの驚異的な走りでクラストップのチェッカーを受けると共に、チャンピオンを獲得しています。

LM-GTEクラスは92号車ポルシェ・チーム・マンタイが優勝。同クラスのチャンピオンは91号車ポルシェ・チーム・マンタイが決めています。

LM-GTEアマクラスは98号車アストン・マーチン・レーシングがトップチェッカー。同クラスのチャンピオンには72号車SMPレーシングが獲得しています。

現地時間の15時にスタート。

LMP1

バーレーン決勝 スタートシーンベルンハルトが乗り込み、ランキングトップで最終戦に臨んだ17号車ポルシェ919ハイブリッドは、無難なスタートを決め、先頭で1コーナーに飛び込みます。2番手スタートの18号車ポルシェ919ハイブリッドには、17号車とタイトルを争う7号車アウディR18e-トロン・クアトロが並びかけますが、7号車は17号車に詰まる形で行き場を失って、18号車の前に出ることは敵わず……ポルシェの2台がワンツー、アウディが3番手と4番手、トヨタが5番手6番手の順で1周目に入っていきます。

しかし、3番手の7号車アウディR18 e-トロン・クアトロは、右フロントタイヤの内圧が安定せず、ペースが遅く、2周目の1コーナーで8号車が先行します。8号車のペースは良く、すぐに18号車ポルシェに追いついて、6周目の1コーナーでオーバーテイクに成功。17号車ポルシェ919ハイブリッドが先頭、2番手8号車アウディR18 e-トロン・クアトロという隊列でレースが進みます。

18周目

ここで早速波乱の展開が訪れます。先頭を走っていた17号車ポルシェ919ハイブリッドが突如スローダウンして、18号車や2台のアウディに次々と抜かれてしまい、ゆるゆるとピットへ。そしてマシンをリヤからガレージに入れ、スタッフ総出で修復作業を行います。18号車のトラブルは、エンジンのアクチュエーターに関するもので、8分40秒のストップでコースに復帰しますが、トップからは5周遅れとなります。これでトップに立ったのは、8号車アウディR18 e-トロン・クアトロ。

24周目

先頭の8号車がピットイン。フルサービスでコースへと送り出します。7号車は26周目、18号車ポルシェ919ハイブリッドは29周目にそれぞれ最初のピットイン。この段階でポルシェの方が燃費が圧倒的に優れているのは明らかになりましたが、ピットストップのタイミングで7号車アウディが18号車ポルシェの前に立って、アウディがワンツー体制を築きます。

7号車アウディR18 e-トロン・クアトロ

7号車アウディR18 e-トロン・クアトロ

1回目のピットストップで、7号車アウディR18 e-トロン・クアトロにはアンドレ・ロッテラーが乗り込み、コース復帰後はハイペースで前を追います。そして50周目に8号車をオーバーテイクして、ついに7号車が先頭に立ちます。17号車が後方に沈んだ今、7号車はこのままトップでチェッカーを受けることができれば、大逆転のチャンピオン獲得。トラブルで30番手付近まで落ちた17号車ポルシェ919ハイブリッドは、ハイペースで走行するも6番手。5番手を走る2号車トヨタTS040ハイブリッドとは、まだ3周の差があります。

91周目

2番手を走っていた8号車アウディR18 e-トロン・クアトロは、大量のカーボンダストを左フロントから吐き出し、ターン11でオーバーラン。これはブレーキのトラブルが原因で、8号車はそのままピットへ直行。マシンをガレージに入れて、左フロントのウイッシュボーン、ドライブシャフト、アップライトなど一式を交換。これには多くの時間を要して、先頭から8周遅れとなります。

レース半分経過

この頃、コース脇のボラードを修復するためにフルコースイエローコーション(FCY)が発動。このタイミングで、7号車アウディR18 e-トロン・クアトロがピットイン。ロッテラーに変わってブノワ・トレルイエが乗り込みます。しかも、FCYのためにペースを抑えられていた18号車ポルシェ919ハイブリッドの前でコースに復帰することに成功します。

18号車ポルシェ919ハイブリッド

18号車ポルシェ919ハイブリッド

しかし、FCY解除後の7号車はペースが上がらず、110周目の最終コーナーで18号車がオーバーテイクして先頭に。18号車がこのまま先頭をキープすれば、17号車のトリオにドライバーズタイトルをプレゼントすることができる、まさに絶好のアシスト。7号車を交わした18号車は、快調なペースで走行し、7号車を徐々に引き離していきます。

残り約2時間半

LMP2マシンがクラッシュした影響で、この日2回目のFCY発動。18号車と7号車はこの間にピットインを行いますが、アウディのピット作業が早く、7号車が18号車との差を再び詰めます。しかし、レース再開後は18号車が7号車よりも1周あたり1秒以上速いペースで逃げる展開。それでも7号車はなんとか食らいつき、18号車と15秒程度の差で凌ぐ……そして146周目にピットインし、ふたたびロッテラーが乗り込みます。

ただ、アウディのピットは、ここで大きなミス。右リヤホイールのナットが完全に締まっておらず、149周目に再びピットインを強いられてしまいます。これで18号車との差は1分以上と大きく開いて、7号車の勝利は絶望的となります。

153周目

17号車ポルシェ919ハイブリッドがハイブリッドパワーを失って、再び緊急ピットイン。ガレージにマシンを入れ、リヤカウルを開けて作業を行います。17号車はリタイアしてしまえば、7号車アウディが2位でフィニッシュしても、7号車がチャンピオンに輝きます。17号車はコースに復帰しますが、ハイブリッドパワーはほとんど回復しなくて、まさに手負いの状態で、ウェーバーがマシンをドライブしていきます。

174周目

7号車アウディR18 e-トロン・クアトロが、176周目に18号車ポルシェ919ハイブリッドが最後のピットインを行いますが、1分以上の差は変わりません。大きくペースダウンした17号車ポルシェ919ハイブリッドも183周目に給油のみを行います。

トヨタTS040ハイブリッド

トヨタTS040ハイブリッド

そして18号車ポルシェ919ハイブリッドが6時間で199周を走り、トップでチェッカー。今季初優勝を飾りました。2位には7号車アウディR18 e-トロン・クアトロが入って、3位にはこのレースをもってレーシングドライバー引退を表明したアレクサンダー・ブルツ擁する2号車トヨタTS040ハイブリッドが入りました。1号車トヨタTS040ハイブリッドは4位。17号車ポルシェ919ハイブリッドは、最後はノッキングの症状を見せながらも、トップから9周遅れの5位でフィニッシュ。この瞬間、17号車のベルンハルト/ウェーバー/ハートレー組が、2015年のドライバーズチャンピオンに輝きました。

LMP2

LMP2クラスの表彰台

LMP2クラスの表彰台

予選クラス首位の36号車シグナテック・アルピーヌが大きく出遅れ。26号車と28号車のG-ドライブ・レーシング、そして47号車KCMGが激しく上位を争う展開。優勝することでタイトル獲得に望みを見いだしたい47号車は、28周目に26号車G-ドライブ・レーシングを抜いてクラストップに浮上します。47号車はレースの大半でこのポジションをキープしますが、130周目に26号車G-ドライブ・レーシングに再びオーバーテイクを許してしまって、2番手に下がります。

しかし、158周目に47号車KCMGが、159周目に26号車G-ドライブ・レーシングが最後のピットインを行うと、先頭は47号車KCMG、2番手は順位を回復してきた36号車シグナテック・アルピーヌ、3番手に26号車G-ドライブ・レーシングという隊列になります。しかし、26号車に乗り込んだのはサム・バード。バードは前方の2台よりも1周あたり2秒ずつ速い驚異的なペースで飛ばして、最大22秒あったKCMGとの差は174周目には0.2秒となり、そして175周目にはオーバーテイクに成功。バードはそのまま最後まで走り切りトップでチェッカーを受け、自らのタイトル獲得に花を添えました。

LM-GTEのプロクラス

LM-GTEプロクラスで優勝した 92号車ポルシェ・チーム・マンタイ

LM-GTEプロクラスで優勝した
92号車ポルシェ・チーム・マンタイ

レース序盤は予選トップの51号車AFコルセが先頭をキープしますが、9周目の最終コーナーで92号車ポルシェ・チーム・マンタイがこれをオーバーテイク。同クラスのタイトルはAFコルセの51号車と91号車ポルシェ・チーム・マンタイが争う展開。このレースでは91号車が振るわずに後方に沈んでいましたが、51号車は優勝しなければタイトルを獲得することはできません。その意味でも、92号車が51号車を交わした意味は大きいですね。

結局92号車ポルシェ・チーム・マンタイはそのまま6時間を走り切って優勝。2番手には51号車AFコルセが入りました。91号車ポルシェ・チーム・マンタイはクラス5位でフィニッシュし、2015年のクラスタイトルを決めました。

LM-GTEアマクラス

終始目まぐるしく順位が入れ替わる展開。中盤は77号車でンプシー-プロトン・レーシングと88号車アブダビ-プロトン・レーシングがトップを争いましたが、最終的には98号車アストン・マーチン・レーシングが首位でゴール。2位にはアブダビ-プロトン・レーシングが入って、3位にはデンプシー-プロトン・レーシング。同クラスは72号車SMPレーシングと83号車AFコルセが争っていましたが、83号車がクラス4位、72号車がクラス5位でフィニッシュ。この結果、72号車SMPレーシングがLM-GTEアマクラスのチャンピオンに輝きました。

FIA世界耐久選手権最終戦バーレーン:決勝結果

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