WEC世界耐久選手権第7戦富士決勝/可夢偉が悲願の初優勝

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優勝は、4番グリッドからスタートしたトヨタ6号車(小林可夢偉 / ステファン・サラザン / マイク・コンウェイ)。レースはファナルラップまで大接戦で、最後は随所で素晴らしい走りを見せた小林可夢偉が、1秒439差という僅差でアウディの猛追を凌ぎ、トヨタのホームレースで今季初優勝を成し遂げました。

2位にはアウディ8号車(ルーカス・ディ・グラッシ / ロイック・デュバル / オリバー・ジャービス)、3位にはポルシェ1号車(ティモ・ベルンハルト / ブレンドン・ハートレー / マーク・ウェバー)が続きました。

4位はトヨタ5号車(中嶋一貴 / アンソニー・デビッドソン / セバスチャン・ブエミ)、5位にポルシェ2号車(ロマン・デュマ / ニール・ジャニ / マルク・リーブ)が入っています。

アウディ7号車(マルセル・ファスラー / アンドレ・ロッテラー / ブノワ・トレルイエ)はマシントラブルでリタイアでした。

LMP2クラスはG-DRIVE RACINGの26号車、GTE ProクラスはFORD CHIP GANASSI TEAM UKの67号車、GTE AMクラスはASTON MARTIN RACINGの98号車が優勝しました。


LMP1

wec%e7%ac%ac7%e6%88%a6%e5%af%8c%e5%a3%ab%e3%80%80%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%88気温20度を超え、快晴に恵まれ決勝レースのスタートが切られ、オープニングラップからLMP1クラスのつばぜり合いが早くもぼっ発し、接近戦のなかで中嶋一貴がスタートを担当した5号車トヨタTS050ハイブリッドが5番手に後退してしまい、ポールシッターの8号車アウディR18はホールショットを決め、2番手には今シーズン限りでの引退を発表したマーク・ウエーバーのドライブする1号車ポルシェ919ハイブリッドが続きます。

レース開始から約30分が経過したところで、可夢偉が駆る6号車トヨタがダンロップコーナーのブレーキングで、ウエーバーの1号車ポルシェのインに飛び込みオーバーテイク。2番手に浮上し、サーキットのファンを沸かせます。

アウディ8号車

アウディ8号車

30周を過ぎたところで、各陣営1回目のピットストップのタイミングを迎え、可夢偉に代わりマイク・コンウェイがステアリングを握ります。

レース開始から約1時間40分が経過したところで、各陣営2度目のピットストップの準備を進めます。アウディのピットイン直後に6号車トヨタもピットイン。ドライバー交代は行わず、マイク・コンウェイが2スティント連続で走行することとなり、トップ2台の差は約7秒差とやや開きますが、6号車トヨタがラップタイムで勝る周回も多く、アウディとトヨタによる優勝争いは、未だ緊張状態が続いています。3番手の1号車ポルシェはその争いから約20秒後方に位置し、単独走行中。

スタートから2時間30分が過ぎ、トップを行く8号車アウディが3回目のピット作業を行い、6号車トヨタは109周目にピットイン。給油と4本のタイヤ交換を行って、コンウェイからステアリングを託されたステファン・サラザンがコースイン。5号車トヨタとポルシェの2台もピットインを行います。5号車はドライバー交代せず、ブエミが連続してスティントを担当しています。

3時間が経過でトップ争いを展開する8号車アウディと6号車トヨタの差は約7秒。138周目に8号車アウディR18が先陣を切りピットイン。ルーカス・ディ・グラッシからロイック・デュバルにドライバー交代を行い、コースに戻ります。

6号車トヨタは、146周目までステイアウトし、ピットに向います。トヨタ陣営はこのピットストップでドライバー交代を行わず、サラザンがドライブを続けます。

156周目のTGRコーナー、1号車ポルシェがブレーキングで6号車トヨタのインサイドに飛び込みオーバーテイク。しかし、ベルンハルトはコカコーラ・コーナーの出口でLMGTEクラスのマシンを抜きあぐねて、その隙を突いたサラザンがふたたびポジションを奪い返します。

ところが、今度はサラザンがセクター3で他クラスのマシンに行く手を阻まれて、158周目のメインストレートでオーバーテイクを許してしまいます。これによって6号車トヨタは3番手に後退しますが、サラザンは1号車ポルシェの背後につけて、プレッシャーをかけていきます。

残り1時間45分を切ったところで、ルーティンピットの時間を迎え、各チーム無事終え、その後は、6号車可夢偉と1号車ハートレーがテール・トゥー・ノーズのバトルを展開します。

アウディR18の猛追を防いだ6号車トヨタTS050ハイブリッド

アウディR18の猛追を防いだ6号車トヨタTS050ハイブリッド

84周目の300Rでは、ハートレーがアウトから可夢偉を交わしかけますが、ダンロップコーナーのブレーキングで可夢偉が意地をみせイン側をキープします。しかし、この周終わりのホームストレートでストレートスピードで勝るハートレーが可夢偉のスリップにつくとTGRコーナーまでにポジションを奪っていきます。これでバトル終了かと思われましたが、可夢偉はTGRの立ち上がりでハートレーの背後につけると、コカコーラ・コーナーの立ち上がりでアウトからオーバーテイク。即座に2番手の座を奪い返します。

残り1時間を残し、トップは依然として8号車アウディ、2番手のトヨタ6号車が約6秒後方に続きます。3番手の1号車ポルシェは最後のピット作業での給油時間を短く済ませる可能性があり、ポジション争いは緊迫した状況。

166周目、各陣営、最後のピットストップを控え最初に動いたのはまたしても8号車アウディ。このレースでは一貫して早めのピットインを行っているアウディ陣営は、給油とタイヤ交換を行いデュバルをコースに送り出します。新品タイヤを履くデュバルはアウトラップから全力でプッシュし、1分24秒台を叩き出します。

アウディの動きに呼応したかのように、トヨタ陣営が可夢偉をピットに呼び戻します。チームはタイヤ交換に費やす時間を省いて給油のみでマシンを送り出し、首位に躍進。最終スティントを可夢偉に託します。

その7周後にポルシェ陣営がピットイン。1号車ポルシェはハートレーからマーク・ウエーバーにドライバー交代。ウエーバーもアウトラップから全力でプッシュし、残り33分間の最終バトルが始まります。

残り15分の時点で、トップの6号車トヨタと8号車アウディとの差は約6秒。可夢偉はハイペースで走行し、周回遅れの処理に苦戦するデュバルとのギャップをコントロールします。現役ドライバーとして、日本ラストランとなるウエーバーも前方の争いに加わるべく、懸命にプッシュを続けますが、差を縮めることは叶わず、徐々に遅れを取り始めます。

可夢偉とデュバルのトップ争いは残り10分を切ると、可夢偉のペースがやや鈍化。これを見逃さずデュバルがプッシュし、ギャップが4秒台に縮まります。デュバルは「セクター3のトラフィックをなんとかしてくれ!」と無線で訴えながらトップ6号車との差をじわじわと縮めてきます。

そして、可夢偉とデュバルの差が約2秒に縮まった時点でファイナルラップへ。可夢偉は周回遅れのマシンを巧みに交わしながらギャップをキープ。大勢のファンが見守るなか、最終コーナーを立ち上がると、喜びを爆発させたかのようにマシンを左右に揺らしながらチェッカー。大勢のファンが見守る前で、悲願の今季初優勝を飾り、ル・マン24時間での雪辱を果たしてみせた。

WEC世界耐久選手権第7戦富士決勝 結果


LMP2

G-ドライブ・レーシング26号車オレカ05・ニッサン

G-ドライブ・レーシング26号車オレカ05・ニッサン

ポールシッターのG-ドライブ・レーシング26号車オレカ05・ニッサンがレース序盤をリードしていましたが、終盤、RGRスポーツ・バイ・モランド43号車リジェJSP2・ニッサンが接近。最終スティントでは、26号車のウィル・スティーブンと、43号車のブルーノ・セナの、元F1ドライバーふたりによる激しいトップ争いが繰り広げられました。

接触を避け、コースを外れたスティーブンスは、トラックリミット違反のペナルティを回避するために順位を譲りいったん後退。セナのドライブする43号車に勝利が近づきましたが、スティーブンスがふたたびセナをオーバーテイクし、ポール・トゥ・ウィンを飾りました。マノーの45号車オレカ05・ニッサンを駆りLMP2にスポット参戦した中野信治は、レース序盤、チームメイトの走行中にマシントラブルが発生してしまいます。このトラブルにより、ガレージ内で長時間の修復作業を強いられ、自身の担当スティント前に勝負権を失い最終的にクラス11位でフィニッシュしました。

LM-GTE Proクラス

67号車のフォードGT

67号車のフォードGT

67号車のフォードGTが制しました。フォード陣営はフリー走行から全セッションでトップタイムを記録していて、6時間の決勝レースでも危なげなく勝利を飾っています。

Amクラス

98号車のアストンマーチンV8バンテージ

98号車のアストンマーチンV8バンテージ

98号車のアストンマーチンV8バンテージがポールから逃げ切り勝利を手にしました。山岸大がドライブする50号車シボレー・コルベットC7はレース中盤まで3番手争いを展開し、母国での表彰台が期待されましたが、惜しくもクラス6位に終わっています。




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